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万葉の植物
かきつばた(杜若)(加吉都播多)(垣津旗)/和名: 
・説明:紫色の花を2〜3個つける。
    外花被片は広倒卵形で、中央基部に披針形の白色の斑紋があり爪部はやや黄色い。

    
網目なし
    
内花被片は倒披針形で、直立し、長さ6p。

・花期:5月〜6月   ・場所:日本各地に自生
 万葉集で詠まれた「かきつばた」は7首

 


万葉集 巻7−1345
詠み人知らず
 常ならぬ  人国山の    秋津野の  かきつはたをし 夢に見しかも
 つねならぬ ひとくにやまの あきつのの かきつはたをし いめにみかかも
 歌意:人国山の秋津野のかきつはたを夢に見ました。
 

万葉集 巻7−1361
詠み人知らず
 住吉の   浅沢小野の   かきつはた 衣に摺り付け   着む日知らずも
 すみよしの あささわおのの かきつはた ころもにすりつけ きむひしらずも
 歌意:住吉の浅沢小野の杜若を衣に摺けて着る日はいつになるのでしょう
 

万葉集 巻10−1986
詠み人知らず
 我れのみや かく恋すらむ  かきつはた 丹つらふ妹は  いかにかあるらむ
 われのみや かくこいすらむ かきつはた につらういもは いかにあるからむ
 歌意:こんな風に恋をしているのは私だけなの。杜若のようなきれいなあの娘はどうなのでしょう
 

万葉集 巻11−2521
詠み人知らず
 かきつはた 丹つらふ君を  いささめに 思ひ出でつつ  嘆きつるかも
 かきつはた につらふきみを いささめに おもひいでつつ なげきつるかも
 歌意:かきつばたのようなあの方をふと思い出して、ため息をついた。
 
 

万葉集 11−3052
詠み人知らず
 かきつはた 左紀沢に生ふる  菅の根の  絶ゆとや君が  見えぬこのころ
 かきつはた さきさはにおふる すがのねの たゆとやきみが みえぬこのころ
 歌意:杜若が咲く佐紀沼に生えている菅の根が絶えるように自分と切れてしまおうと思っているのでしょうかあなたのお出でが絶えて久しいこの頃
 郡山万葉植物園 2014.5.12




万葉集 巻17−3921
大伴 家持(おおともの やかもち)  
・説明:718−785年 父 : 大伴旅人(おおとものたびと)奈良時代の貴族・歌人 
 杜若    衣に摺りつけ  丈夫の   きそひ猟する  月は来にけり
 かきつばた きぬにすりつけ ますらをの きそひかりする つきはきにけり
 歌意:かきつばたの染料をすりつけた衣を重ね着して、薬草狩りをする月が来ました。
    ますらお:丈夫:官人:勇ましい男子・武士・兵士
昭和万葉の森 2013.4.12010.4.30