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宮城県の句碑・歌碑・詩碑
塩竃市
塩竃百人一首 21〜30
・場所:宮城県塩釜市本町 塩竃曲水  Yahoo地図 
・現代語訳:東北福祉大学教授 花井滋春

No21 後久我太政大臣/久我通光(こがみちてる)
源 通光(みなもとの みちてる)
・説明:1187−1248年 鎌倉時代前期の公卿・歌人
    号:後久我太政大臣 
新三十六歌仙の一人
 
 夫木和歌抄
哀とや かすむにつけて 塩がまの 沖こぐ舟の とほざかる声
 歌意:なんと趣き深いことか。塩竃の浦を漕ぎ行く舟は霞の中に紛れていき、艪を漕ぐ音だけが次第に遠ざかっていくことよ。





No22 藤原 隆信 朝臣(ふじわらたかのぶあそん)
/藤原 隆信(ふじわら たかのぶ)
 
・説明:1142−1205年 平安時代末期から鎌倉時代初期の貴族・歌人。似絵絵師
    藤原定家の異父兄
 
新拾遺和集
明けぬとや 釣する舟も 出ぬらん 月に棹さす しほがまのうら
 歌意:まもなく夜が明けるだろうと、そう思うからか、釣りする舟は水面に映る月に棹をさして塩釜の浦を出て行くようであるよ。





No23 保季 朝臣(やすすえ あそん)
/藤原 保季(ふじわらの やすすえ)
  
・説明:1171−?年  藤原重家の子 
千五百番歌合
はるくれば もとよりたえぬ けぶりさへ かすみと見ゆる しほがまの浦
 歌意:春が来ると、もともと絶えることのなかった塩焼く煙までもが春霞のようにみえることです。ここ塩竈の海岸の景色は。





No24 恵慶 法師(えぎょう ほうし)/恵業(えぎょう)
・説明:没年不明 平安時代中期の日本の僧、歌人 中古三十六歌仙の一人
    播磨国(兵庫県)の国分寺の僧だったと言われる
 
夫木和歌抄
海士の住む まがきの島の いさり火に 色見えまがふ とこ夏の花
 歌意:海人達が住む籬の島では、漁り火と見間違えてしまいそうなほどに、撫子の花が色鮮やかに咲き誇っています。




 

No25 前大僧正 慈円/慈円(じえん) 
・説明:1155−1225年 平安時代末期から鎌倉時代の天台宗の僧
    歴史書『愚管抄』を記した。慈鎮和尚 吉水僧正 前大僧正慈円 藤原忠通の子
 
 新古今和歌集
ふけゆかば 煙もあらじ しほがまの うらみなはてそ 秋のよの月
 歌意:夜が更けたならば、塩焼く煙も立たないでしょう。だから秋の夜の月よ、煙を立てる塩釜の浦を恨み尽くしてはいけないよ。





  No26 権大納言 実量(ごんだいなごん実量)
/三条実量(さんじょうさねかず)
 
・説明:1415−1484年  室町時代の公卿(くぎょう) 三条公冬(きんふゆ)の子
    初名は実尚,のち実教。法名は禅空
 ※権大納言:定員外の大納言
 
新続古今和歌集
秋ぎりの まがきの島の へだてゆゑ そこともみえぬ ちかの塩竈
 歌意:秋の霧が籬の島の隔てとなるように、飽きが来て二人の間には隔たりができてしまいました。霧に包まれた千賀の塩竈の所在がわからないように、近くにありながらあなたの消息すらつかめません。





No27 寂蓮法師(じゃくれんほうし)/寂蓮(じゃくれん)
 
・説明:1139−1202年  平安時代末から鎌倉時代初期の歌人、僧侶
    俗名:藤原定長
 
夫木和歌抄
ながめやる 心のすゑも みちたえて 雪のあしたの しほがまのうら
 歌意:物思いにふける心の移りゆく先も途絶えてしまいました。塩竈の浦は朝の雪に降り込められて、進みゆく道も絶えております。 



 


No28 太宰大弐 重家(だざいのだいにしげいえ)
/藤原 重家(ふじわらの しげいえ)
 
・説明:1128−1180年 平安時代後期の公卿、歌人 和歌・漢詩・管弦に秀でた才人
    出家して退隠。法名は蓮寂、蓮家
 
 玄玉和歌集
・歌枕:しおがまの浦 
立ちわたる 春の霞も わかれぬ はけぶりになるる しほがまの浦
 歌意:塩釜の浦を立ち去り難いのは、塩焼く煙に親しんだから。



 

No29 忠定 朝臣(たださだ あそん)
/中山 忠定(なかやま たださだ)
 
・説明:1188−1256年 摂政師実の末。大納言兼宗の子。母は六条重家女 
建保名所百首
 ・歌枕:しおがまの浦
大方も かすめる比と うす煙 たつはならひの しほがまのうら
 歌意:どこもかしこも春霞がかかっている頃、薄煙が立つのは、塩焼く煙が習慣化している塩釜の浦だからである。


 


No30 藤原 為頼(ふじわらの ためより)
・説明:生年未詳−998年  
夫木和歌抄
・歌枕:しおがま 
いそにおふる みるめにつけて しほがまの うらさびしくも おもほゆるかな
 歌意:磯に生える海藻、それを見るにつけても、陸奥の守として亡くなった兄弟のことが思い出されて、塩釜の浦が寂しく思う。