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万葉集 巻14−3348〜3577

万葉集 巻14−3370
・万葉植物:にこぐさ(似兒草)(和草)/和名:アマドコロ
詠み人知らず
 足柄の   箱根の嶺ろのにこ草の    花つ妻なれや   紐解かず寝む
 あしがりの はこねのねろのにここくさの はなつつまなれや ひもとかずねむ
 歌意:箱根の山のにこ草のような柔らかな、花のようにただ見つめていなければならない妻だったら、紐を解かずに寝るのだけれど、そうじゃないから

宮城県薬用植物園 2008.05.05


 
 万葉集 巻14−3424
詠み人知らず
・万葉植物:コナラ 万葉名:こなら、木楢
 下毛野   美可母の山の  小楢のすまし麗し  児らは 誰が笥か持たむ
 しもつけの みかものやまの こならのすまぐわし こらは たがけかもたむ
 歌意:下野の美鴨の山に茂っている小楢のように、美しくて可愛いあの娘は、誰の妻になって、食事の世話をするのだろう
福浦島(ふくうらじま)県立自然植物公園 2014.4.20


 


万葉集 巻14−3426
 詠み人知らず
 会津嶺の  国をさ遠み   逢はなはば 偲ひにせもと  紐結ばさね
 あひづねの くにをさどほみ あはなはば しのひにせもと ひもむすばさね
 歌意:会津嶺の国が遠くなって、逢えなくなったら思い出にしようと思う。紐を結んでおくれ
 会津嶺は磐梯山のこと
 故郷会津を離れ、遠くに旅立つ青年が恋人に呼びかけて歌ったと思われる、素朴な恋愛感情が伝わる東歌
会津若松市県立博物館入口
 
磐梯町中央公民館庭 

 
 
万葉集 巻14−3427
詠み人知らず
 筑紫なる  にほふ児ゆゑに みちのくの 可刀利をとめの 結ひし紐解く
 つくしなる にほふこゆゑに みちのくの かとりをとめの ゆひしひもとく
 歌意:筑紫の色香に目がくらみ、陸奥の可刀利娘子が固く結び合わせた衣の紐を解いてしまうのか
・可刃利(かとり):現在の片寄で、いわき市南部、平の平窪・草野・神谷一帯を指す

 磐梯町中央公民館庭
石森山(いしもりやま)山頂


万葉集 巻14−3428
 安太多良の 嶺に伏す鹿猪の ありつつも  吾は到らむ  寝処な去りそね
 あだたらの ねにふすししの ありつつも あれはいたらむ ねどなさりそね
 歌意:安達太良山に宿る獣のように、私はいつまでもきまってお前を訪れよう。決して寝所を変えるな。という、若い男性の妻を訪ねる時の歌
落合の万葉歌碑

 

万葉集 巻14−3437
詠み人知らず
美知乃久能 安太多良未由美 波自伎於伎氏一 西良思馬伎那婆 都良波可馬可毛
 みちのくの あだたらまゆみ はじきおきて せらしめきなば つらはかめかも
 歌意:陸奥の安達太良真弓を弾いておいて、後弦を外して、そり反らせたままにしたら、また弦をつけることが、どうしてできよう
二本松市観音丘陵遊歩道 

  

万葉集 巻14−3474
詠み人知らず
・万葉植物:
 植ゑの 本さへ響み 出でて去なば いづし向きてか 妹が嘆かむ
 うゑだけの もとさへとよみ いでていなば いづしむきてか いもがなげかむ
 歌意:竹林の根元まで響くように大騒ぎして私が旅立った後で妻はさぞ嘆き悲しむだろう
どこを向いて妻は嘆くだろう
翠ヶ丘公園(みどりがおかこうえん) 
郡山万葉植物園 2014.5.12

  


万葉集 巻14−3508
詠み人知らず 
・万葉植物:ねっこ草:おきなぐさ
 芝付の  御宇良崎なる   ねつこ草  相見ずあらば  我れ恋ひめやも
 しばつきの みうらさきなる ねつこぐさ あひみずあらば あれこひめやも
 歌意:三浦半島の岬に生えているねっこ草一夜あの少女と会わなかったら私はこんなに恋焦がれることはなかったろうに
翠ヶ丘公園(みどりがおかこうえん)


 


万葉集 巻14−3526
詠み人知らず 
・万葉植物:
 沼二つ   通は鳥が巣   吾が心   二行くなもと  なよ思はりそね
 ぬまふたつ かよはとりがす あがこころ ふたゆくなもと なよもはりそね
 歌意:沼二つに通う鳥は、二所にねぐらを持つが、その鳥のねぐらのように、二つの所へ私の心が行き移ると思うなよ
双葉郡広野町二つ沼総合公園近く/国道6号沿いの二ツ沼古戦場 


万葉集 巻14−3529
詠み人知らず
・万葉植物: 
 とやの野に をさぎ狙はり  をさをさも 寝なへ子故に  母にころばえ
 とやののに をさぎねらはり をさをさも ねなへこゆゑに ははにころはえ
 歌意:とやの野に、兎を狙うように、ねらいながら、はかばかしくも寝ないおとめのために、母に叱責される
鹿島神社(かしまじんじゃ) 

 

万葉集 巻14−3552
詠み人知らず
・万葉植物: 
 松が浦に   騒ゑ群立ち   ま人言   思ほすなもろ  わが思ほのすも
 まつがうらに さわゑうらたち まひとごと おもほすなもろ わがもほのすも
 歌意:松が浦に潮騒が高く立ちひびくように、人の噂(うわさ)はうるさいけれども、私があなたを愛(いと)しく思うと同じように、あなたも私を思っていることであろうよ
相馬市 パークゴルフ場 2014.4.22


 


万葉集 巻14−3560
詠み人知らず
・万葉植物: 
 真金吹く  丹生の真朱の  色に出で  言はなくのみそ 吾が恋ふらくは
 まがねふく にふのまそほの いろにでて いわなくのみぞ あがこいふらくは
 歌意:金を精錬するのに使う丹生の真朱の色のように、顔色に出して告げたりはしない。私が恋する思いは
 南相馬市東北電力火力発電所
予約が必要
東北電力株式会社原町火力発電所総務グループ広報担当、電話024−424−1614



万葉集 巻14−3563
詠み人知らず
・万葉植物: 
 ひた潟の  磯の和布の   立ち乱え  吾をか待つなも 昨夜も今宵も
 ひたがたの いそのわかめの たちみだえ わをかまつなも きぞもこよひも
 歌意:ひた潟の磯の若布のように、立ち乱れて、私を待つであろう。昨夜も今夜も
 波立寺(はりゅうじ)