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万葉植物
くり()(久利)/和名:クリ(栗)
・ブナ科の落葉高木。山地に生え、葉は長楕円形で先がとがる。6月ごろ、黄白色のにおいの強い雄花の穂をつけ、その基部に雌花をつける。種子はふつう3個、いがに包まれた実を結ぶ
 万葉集に詠まれた「くり」は3首



 

万葉集 巻5−802
山上 憶良(やまのうえの おくら)
・説明:660−733年 奈良時代の官人、歌人
 食めば  子ども思ほゆ  食めば  まして偲はゆ  何処より
 うりはめば こどもおもおゆ くりはめば ましてしぬはゆ いずこより
 来りしものぞ  眼交に   もとなかかりて 安寐し寝さぬ 
 きたりしものぞ まなかひに もとなかかりて やすいしなさぬ  
 歌意:瓜を食べると子どものことが思われる。栗を食べると増して偲ばれる。
 一体どこから我が子として生まれてきたものか。眼前にちらついて安眠させてくれない。



 

   

 万葉集 巻9−1745
詠み人知らず
 三の   那賀に向へる  曝井の   絶えず通はむ  そこに妻もが
 みつぐりの なかにむかへる さらしいの たえずかよはむ そこにつまもが
 歌意:那賀に向き合っている曝井の水のように絶えず通うと思う、そこに妻がいればよいのだが
福浦島 2014.4.20


郡山万葉植物園 2014.5.12




万葉集  巻9−1783
柿本 人麿呂(かきもとの ひとまろ)
 松反り   しひてあれやは 三の   中上り来ぬ   麻呂といふ奴
 まつかへり しひてあれやは みつぐりの なかあがりきぬ まろといふやつ
 歌意:鈍感な人でもないのでしょうに、京に行ったまま私の所には来もしないで、麻呂という人は。
 
 



世の人の 見付けぬ花や 軒の栗