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万葉植物
かには(桜皮)/和名:ウワミズザクラ(上溝桜)
・説明:山野に生え、高さ20mになる
    葉が開いてから、本年枝の先に、長さ6〜8cmの総状花序をつける。花は白色5弁で多数
 万葉集で詠まれた「かには」は1首
 

万葉集 6−942
山部 赤人(やまべの あかひと)
・説明:?−?年 奈良時代の歌人 三十六歌仙の一人
 味さはふ  妹が目離れて  敷栲の   枕も纏かず   桜皮纏き
 あぢさはふ いもがめかれて しきたへの まくらもまかず かにはまき
 
 作れる舟に   真梶貫き  わが漕ぎ来れば 淡路の  野島も過ぎ
 つくれるふねに まかぢぬき わがこぎくれば あはぢの のしまもすぎ
 
 印南つま  辛荷の島の   島の際ゆ  吾家を見れば  青山の 
 いなみつま からにのしまの しまのまゆ わぎへをみれば あをやまの
 
 其処とも見えず 白雲も   千重になり来ぬ 漕ぎ廻むる 浦のことごと
 そこともみえず しらくもも ちへになりきぬ こぎたむる うらのことごと
 
 行き隠る  島の崎々    隈も置かず  思ひそ吾が来る  旅の日長み
 ゆきかくる しまのさきざき くまもおかず おもひぞあがくる たびのけながみ

 歌意:妻に逢うこともなく枕もない旅路にあって、桜の皮を巻いて作った船に梶を通して漕いできて、淡路の野島も過ぎ、印南の端の辛荷の島のあたりから我が家をみれば、青山が連なるばかりで我が家がどこにも見えない。白雲も千重になって、漕ぎ巡る浦に、行き隠れる島の崎々に、ひとつ残さず思いを深めてくることだ。旅の日数は長いから
福浦島 2014.4.20


郡山万葉植物園 2014.5.12