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郡山万葉植物園
・場所:福島県郡山市喜久田町堀之内字赤津14 Yahoo地図
・説明:万葉集に歌われた植物の最北限にある植物園です。
 万葉集は約170種類の万葉植物が詠まれているが、ここでは約140種類観賞できます。
 
万葉集 巻5−793〜906
 
万葉集  序
大伴 旅人(おおともの たびと)
・説明:・説明:665−731年 奈良時代初期の貴族、歌人  大伴家持の父 
・万葉植物:らん(蘭)/和名:
       まつ()(待)(麻都)/和名:マツ科の総称
       うめ()(鳥梅)(汗米)(宇米)/和名:ウメ(梅)
・・・時に初春の     令月の   気淑く風和ぐ  は鏡前の
   ときにしょしゅんの れいげつの きよくやはらぐ うめはきょうぜんの 
 粉を披く   は珮後の   香を薫らす   加以
 ふんをひらく らんははいごの こうをくゆらす しかのみにあらず
 曙の嶺に雲移り       は羅を掛けて     盖を傾く・・・・
 あしたのみねにくもをうつり まつはうすきぬをかけて きぬがさをかたぶく
 歌意:初春のよき月夜で、空気は澄んで風は和ぎ、梅は美女が鏡の前で白粉で装うように花を開き、蘭の香りは身を飾った衣に香を薫ませたような匂いを漂わせている
郡山万葉植物園 2014.5.12



 
万葉集 5−798
山上 憶良(やまのうえの おくら)
・説明:660−733? 奈良時代の官人、歌人
・万葉植物:あふち(阿布地)(安不知)(樗)/和名:センダン(栴檀)
 妹が見し  楝の花は    散りぬべし 我が泣く涙   いまだ干なくに
 いもがみし あふちのはなは ちりぬべし わがなくなみだ いまだひなくに
 歌意:妻が見たせんだんの花は間もなく散ってしまうであろう、私の泣く涙がまだ乾かないうちに。
郡山万葉植物園 2014.5.12



 
万葉集 巻5−802
山上 憶良(やまのうえの おくら)
説明:660−733? 奈良時代の官人、歌人
・万葉植物:うり()/和名:ウリ
 食めば  子ども思ほゆ  栗食めば  まして偲はゆ  いづくより
 
うりはめば こどもおもほゆ くりはめば ましてしのはゆ いづくより
 来りしものぞ 眼交に   もとなかかりて 安寐し寝さぬ
 こりしものぞ まなかひに もとなかかりて やすいしなさぬ
 歌意:瓜を食べれば子どものことを思い出す。を食べれば子どもがいとおしい。子どもはどこからやってきたのだろう。子どものことが目の前に浮かんで、なかなか寝付けないなぁ。
 郡山万葉植物園 2014.5.12



 
万葉集 5−810
大伴 旅人(おおともの たびと)
・説明:665−731年 奈良時代初期の貴族、歌人  大伴家持の父
・万葉植物:あおぎり(青桐)(梧桐)/和名:アオギリ
 題辞
 
梧桐の日本琴一面 仇は琴 夢に娘子に代わりて曰はく
 この悟桐製の日本琴(やまとこと)は対馬の結石山(ゆひしやま)の
 孫枝(ひこえ:根もとの脇から生えた枝)から作られたものです。
 この琴が夢で乙女になって現れ、こう言いました。
 如何にあらむ 日の時にかも  声知らむ  人の膝の上   我が枕かむ
 いかにあらむ ひのときにかも こゑしらむ ひとのひざのへ わがまくらかむ
 歌意:物を言わぬ木であってもいつ、どんな時になったら、この琴の音を知ってくださる人の膝の上で、膝を枕に横たわることができるでしょうか。
郡山万葉植物園 2014.5.12



万葉集 5−811
大伴 旅人(おおともの たびと)
・説明:665−731年 奈良時代初期の貴族、歌人  大伴家持の父
 言問わぬ  木にはありとも うるはしき 君が手(た)馴れの 琴にしあるべし 
 こととわぬ きにはありとも うるはしき きみがたなれの  ことにしあるべし
 歌意:物を言わぬ木であっても、お前はきっとすばらしいお方の寵愛を受ける琴になることができましょう。

 
万葉集 巻5−822
大伴 旅人(おおともの たびと)
・説明:665−731年 奈良時代初期の貴族、歌人  大伴家持の父
・万葉植物:うめ()(鳥梅)(汗米)(宇米)/和名:ウメ(梅)
 我が園に   の花散る   ひさかたの 天より雪の   流れ来るかも
 わががそのに うめのはにちる ひさかたの てんよりゆきの ながれくるかも
 歌意:我が家にうめの花が散っている、天から雪が降ってくるかもしれない。
郡山万葉植物園 2014.5.12



 
万葉集 巻5−892
山上 憶良(やまのうえの おくら)
・説明:660−733? 奈良時代の官人、歌人
・万葉植物:わた(綿)/和名:ワタ
 風雑り   雨降る夜の  雨雑り   雪降る夜は   すべもなく
 かぜまじり あめふるよの あめまじり あめふるよるは すべもなく
 
 寒くしあれば  堅塩を   取りつづしろひ 糟湯酒   うち啜ろひて
 さむくしあれば かたしおを とりつづしろひ かすゆさけ うちすすろひて
 
 咳かひ   鼻びしびしに  しかとあらぬ 髭掻き撫でて  吾をおきて
 しはぶかひ はなびしびしに しかとあらぬ ひげかきなでて あれをおきて
 
 人はあらじと  誇ろへど  寒くしあれば  麻衾    引き被り
 ひとはあらじと ほころへど さむくしあれば あさふすま ひきかがふり
 
 布肩衣    ありのことごと 着襲へども 寒き夜すらを
 ぬのかたきぬ ありのことごと きそへども さむきよすらを
 
 妻子どもは 乞ひて泣くらむ この時は  いかにしつつか 汝が世は渡る
 めこどもは こひてなくらむ 
このときは いかにしつつか なんじがよはわたる
 我よりも  貧しき人の   父母は  飢ゑ寒からむ
 われよりも まずしきひとの ちちはは うゑこゆからむ
 天地は   広しといへど  吾が為は  狭くやなりぬる
 あめつちは ひろしといへど あがためは さくやなりぬる
 
 日月は  明しといへど  吾が為は  照りやたまはぬ
 ひつきは あかしといへど あがためは てりやたまはぬ
 
 人皆か   吾のみやしかる わくらばに 人とはあるを
 ひとみなか あのみやしかる わくらばに ひととはあるを
 
 人並に   吾も作るを   綿も無き  布肩衣の
 ひとなみに あれもつくるを わたもなき ぬのかたきぬの
 
 海松のごと 乱け垂れる   かかふのみ 肩に打ち掛け
 みるのごと わわけさがれる かかふのみ かたにうちかけ
 
 伏廬の   曲廬の内に    直土に   藁解き敷きて
 ふせいほの まげいほのうちに ひたつちに わらときしきて
 
 父母は  枕の方に    妻子どもは  足の方に
 ちちはは まくらのかたに めこどもは  あとのかたに
 
 囲み居て  憂へ吟ひ    竈には   火気吹き立てず
 かこみいて うれへさまよひ かまどには ほけふきたてず
 
 甑には   蜘蛛の巣かきて 飯炊く   ことも忘れて
 こしきには くものすかきて いひかしく こともわすれて
 
 ぬえ鳥の  のどよび居るに いとのきて 短き物を
 ぬえとりの のどよびいるに いとのきて みじかきものを
 
 端切ると  云へるが如く  笞杖執る  里長が声は
 はしきると いへるがごとく しもととる さとをさがこえは
 
 寝屋処まで 来立ち呼ばひぬ かくばかり すべなきものか 世間の道
 ねやどまで きたちよばひぬ かくばかり すべなきものか よのなかのみち
 
 歌意: 
 郡山万葉植物園 2014.5.12




万葉集 5−897
詠み人知らず
・万葉植物:さふじゆ(雙樹)/和名:ナツツバキ(夏椿)・サラソウジュ(沙羅双樹)
 ・・・所以 維摩大士も 玉體を方丈に疾ましめ 釋迦能仁も金容を雙樹に掩ひたまへり
 そいこ 維摩大士も 玉體を方丈にやましめ
 釋迦能仁もこんようを雙樹におほひたまへり
 
 歌意:
 郡山万葉植物園 2014.5.12



 
万葉集 巻5−902
山上 憶良(やまのうえの おくら)
・説明:660−733? 奈良時代の官人、歌人
・万葉植物:たへ・たく()(妙)(木綿)/和名:コウゾ()
 水沫なす  もろき命も   縄の   千尋にもがと  願ひ暮らしつ
 みなわなす もろきいのちも たくづなの ちひろにもがと ねがひくらしつ
 歌意:あぶくのように脆い命も千尋の長さであってほしいと願いつつただ暮らすばかり
郡山万葉植物園 2014.5.12