万葉集 巻18−4106
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| 大伴 家持(おおともの やかもち) |
・説明:718(17)−785年 奈良時代の貴族・歌人 三十六歌仙の一人
父:大伴旅人(おおとものたびと) |
大汝 少彦名の 神代より 言ひ継ぎけらく 父母を
おほなむち くなびこなの かむよより いひつぎけらく ふぼを |
見れば貴く 妻子見れば かなしくめぐし うつせみの 世のことわりと
みればとおとく めこみれば かなしくめぐし うつせみの よのことわりと |
かくさまに 言ひけるものを 世の人の 立つる言立て ちさの花
かくさまに いひけるものを よのひとの たつることたて ちさのはな |
咲ける盛りに はしきよし その妻の子と 朝夕に 笑みみ笑まずも
さけるもりに はしきよし そのつまのこと あさよひに ほほみみほほまずも |
うち嘆き 語りけまくは とこしへに かくしもあらめや 天地の
うちなげき かたりけまくは とこしへに かくしもあらめや てんちの |
神言寄せて 春花の 盛りもあらむと 待たしけむ 時の盛りぞ
かみことよせて はるはなの もりもあらむと またしけむ ときのさかりぞ
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はなれいて なげかすいもが いつしかも つかひのこむと またすらむ
離れ居て 嘆かす妹が いつしかも 使の来むと 待たすらむ |
心寂しく 南風吹き 雪消溢りて 射水川 流る水沫の
こころさぶしく みなみふき ゆきげはふりて いみづかは ながるみなわの |
寄る辺なみ 左夫流その子に 紐の緒の いつがり合ひて にほ鳥の
よるへなみ さぶるそのこに ひものおの いつがりあひて にほとりの |
ふたり並び居 奈呉の海の 奥を深めて さどはせる 君が心の
ふたりならびい なごのうみの おくをふかめて さどはせる きみがこころの |
すべもすべなさ
すべもすべなさ
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| 歌意:大汝(おほなむち)、少彦名(すくなびこな)の、神代の時代から「父母を見れば尊いし、妻や子を見ればせつないほどに可愛い。これは世の習いです。」と言い伝えられています。こんな風に言われているのに、世の中の常識的な思いなのに、、ちさの花が咲いている盛りに、いとしい妻と朝夕に笑ったり、笑うことなく嘆いて語り合ったことは、「いつまでもこうしていましょうか。天地の神のおかげで、春の花のように栄えるときも来るでしょう。」と待っていた時がきたのです。 |
郡山万葉植物園 2014.5.12

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